新しい人材確保の可能性も?!明和町「起業勉強会」でビジネスプラン発表会!
全3回で開催された明和町の「起業勉強会」もいよいよ発表会。
3ヶ月に及んだ学生さんと企業の方のコミュニケーションも集大成を迎えました。
どんなビジネスプラン発表会になったか。
今回の詳細を報告します。
これまでの経緯をおさらい!
三重県明和町が主催となって行われた、産官学連携による「起業勉強会」が、スタートしたのは昨年12月です。
三重県伊勢市にある皇學館大学のビジネスゼミの学生さんと明和町に関連のある企業の方とで、地域課題解決ビジネスを立案するという勉強会を開催。
2023年12月に開催された第1回目では、学生さんと企業の方がバスに乗って明和町の各所を巡るツアーからスタートしました。
町内の歴史や地形の特徴、地域産業をインプットした後は学生と企業の方によるブレストがスタート。
ここで嬉しい誤算が発生しました。
ブレストの中で、企業の方のリードにより学生さんのアイデアがどんどん具現化しすでにビジネスの骨格が出来上がるチームも。
1回目の勉強会は顔合わせ程度と考えていた運営の思惑を大きく振り切って、充実したものとなっていきました。
2回目の勉強会はオンラインによるビジネスプランの途中報告会。
学生さんにとってはオンラインとはいえ、初めての「社会人」に対して自分の考えを伝える場です。
画面越しからも学生さんの緊張感が伝わってくるほど。
ここでは学生さんが考えたビジネスプランに対して、企業の方から多くの質問やフィードバックが行われました。
学生さんの考えを否定することは無く「どうしたら」もっと良くなるかを自身の経験を元に伝える企業の方。
ご自身がアドバイスを行っている同じチームの学生さんに対してだけではなく、発表したすべての学生さんのビジネスプランを全員で良くしていこうという姿勢には心打たれました。
その後、学生さんと企業の方でさらにビジネスプランを昇華させて臨んだ第3回勉強会。
いよいよ集大成の発表が始まりました。
緊張と興奮の最終発表会を開催!発表後も終わらない勉強会!
いよいよ迎えた2024年3月9日。
三重明和インキュベーションセンターは、朝から発表会の準備を行っていました。
第1回から運営を手伝ってくれた学生さんが準備を手伝ってくれることに。
学生さんに「緊張してますか?」という質問をすると「全然大丈夫。」回答されました。
しかしその声は全く大丈夫ではない小声で、こちらにも緊張感が伝わってくるほど。
発表会では学生さんが企業の方と一緒に考えたビジネスプランをプロジェクターで投影し、本当のプレゼン形式で実施しました。
学生さんのプレゼンに対して「販路はどうなっている?」「費用はどうやってよういする?」といった企業の方が積極的に質問をする場面も。
一方で「補足しますと…」や「こういう事例もある」といったヘルプやフィードバックも行われるなど、発表会はかなり白熱したものとなっていきました。
ビジネスプランの内容も濃く、作り込んだ学生さんが多かったのも特徴。
中には「最初に考えたプランではマイナスになってしまうので、新しい案を考えてきました」と第1回、2回目とは全く違うプランを発表する学生さんもいました。
ただビジネスプランを発表するだけにとどまらず、学生さんの3ヶ月間での成長具合も見て取れる発表会に。
そして自分のチームの学生さんが発表する際の企業の方の眼差しは、ほとんど親のそれと酷似していました。
そして全員の発表が無事に終わり審査会へ。
学生と企業と行政の濃い3ヶ月が幕を閉じました。
「一緒に働きたい」そう思える関係性も築けた勉強会
今回の勉強会で最優秀賞を受賞したのは「世界一の広告代理店になる」というビジネスプランを発表した学生さん。
プレゼンの中で、ここまでの紆余曲折や「なぜ世界一の広告代理店」かについて、熱く語っていました。
ビジネスプランの内容もさることながら、その情熱が加点された要因。
他にも地域の特産品を活かした加工品の開発やスポーツを通じた地域を盛り上げるビジネスプランなど多岐に渡ったプレゼンがありました。
最優秀賞を取った学生さんに話を聞くと、とにかく企業の方が熱を持って接してくれたおかげだと語っていたのが印象的。
「じゃあどうする?」という問いかけの中で、自分がどんどん成長していく様が見えて楽しかったと語る学生さんも。
そして企業の方からは「新鮮な発見の連続だった」という感想と「彼が良ければ一緒に働きたい」という声も上がりました。
一緒にビジネスを考える中で、年齢や立場を越えて多くの事を語り合った仲だからこそ、継続した関係性を求める様に。
大学生のうちから企業の方と一緒にビジネスプランを考えるということが、新しい就職活動の形になるかもしれないと思う様になりました。
学生さんだけでなく、企業の方にとっても新しい採用の形としてインターンに変わる新しい方法かも。
そんな様々な期待を込められる勉強会が無事に幕を閉じたのでした。
まとめ
全3回の勉強会を終えて学生さんにも企業の方からも評価を得られました。
課題もあることは事実。
それでも新しいビジネスというだけでなく、人材確保という面でも可能性が見えた勉強会は今後に繋がる企画だったと思います。
追記
3回目の勉強会で驚いたことは学生さんの運営能力の向上でした。
第1回目はこちらが「ここにテーブルを配置してください」など指示をだしていました。
しかし3回目では「ここに椅子を置いた方が見やすいんじゃないですか?」や「パワポ画面の表示が曲がっていますね」「進行的に休憩をはさむのはここではないですか?」など積極的に提案や改善をしてくれる様に。
さらに片付けの際にも運営ではない他の学生さんも撤収を手伝ってくれました。
「凄いな、よく見ているし気が付くな」というのが率直な感想。
たった3ヶ月でもおおきな変化が生まれ学生さんと一緒に運営が出来た事はこちらにとっても発見と感動をもたらせてくれました。